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オリーブの起源は約6000年ほども前。人類が最初に栽培した木の一つと言われている。地中海地方が原産とされ、現在のシリアやレバノンといった地中海東部では5000年以上前からオリーブが栽培され、オリーブオイルが使われていた。今でもその地域では樹齢3000年以上のオリーブの樹に出会うことも多い。
地中海東部で始まったオリーブの栽培を、西へ伝えたのは当時貿易の民であったフェニキア人だと言われ、ギリシャ本土、南フランス、イタリア半島からシチリア、そして南スペインへと伝えた。そして、地中海全域で栽培されるようになったのは、紀元前3世紀にイタリア全土を平定したローマ帝国が、征服した地域でオリーブを栽培し、現在のスペインなど地中海沿岸全域に広げていったことによる。そのため映画に登場したような樹齢2000年に及ぶオリーブの樹がスペインではよく見られる。
スペインは長く世界最大のオリーブオイル生産国で、2013年の生産量は世界全体の40%以上を占めた(二位はイタリア)。2014年も生産量第一位だったが、干ばつの影響で約40%も生産量が落ちたことがある。



<スペインのオリーブ農家>

世界一のオリーブ大国スペインのオリーブオイルは品質も最高のものを産み出している。しかし、オリーブの価格は原油と同様に変動し、収穫作業は想像以上に重労働であるため、現代の経済社会では、機械収穫をしない小規模の家族経営の農家では老夫婦の引退とともに放っておかれているオリーブ畑も多い。



<オリーブが象徴するもの>

オリーブの樹は「太陽の樹」とも呼ばれる。古代エジプトでは、女神イシスがオリーブの栽培を教えたとされている。古代ギリシャの詩人ホメーロスはオリーブオイルを「液体の黄金」と謳い、オリーブは豊穣の象徴だった。また、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教では、オリーブオイルは宗教儀礼の「聖油」としても用いられる。
そして、よく知られているのは、オリーブの枝が鳩とともに平和の象徴であることだ。これは「旧約聖書」のノアの箱舟の一節「神が起こした大洪水のあと、ノアの放った鳩がオリーブの枝をくわえて帰ってきた。これを見たノアは洪水が引き始めたことを知った」(創世記8章8-12節)に基づいている。オリーブの枝が、国際連合の旗使われていることは有名。



ご存知でしたか?スペインやイタリアのオリーブの樹が売られています

環境に優しい企業だとアピールするために、わが家のシンボルツリーにするために、オリーブを植えようと樹を買う人がいます。その樹の中にはスペインやイタリアから引き抜かれて来た樹齢1000年、2000年の樹もあるのです。

“庭の飾りのために脅威にさらされるスペインの古いオリーブの樹”
2015.9.17 The Guardian